MuseScore は MIDI ファイル (.mid/.midi/.kar) をインポートし、楽譜に変換することができます。インポートするには、標準の 開く コマンドを使います。
最初の段階ではプログラムはデフォルト設定を使って MIDI ファイルを記譜します。画面の下に MIDI インポートパネル が現れトラック(音符のあるトラックに限ります)を一覧にし、トラック毎に利用可能な操作を表示します。これらの設定をトラック単位で変更しデータを再インポートすることができます。一番上の “適用” ボタンで変更を即座に有効にできます。 "キャンセル" ボタンは、保存していない変更を直ちに取り消します。
Shift+Wheel あるいは Ctrl+Wheel を使ってトラックオプションを水平スクロールできます。; 垂直スクロールに Shift や Ctrl は要りません。
複数のトラックがある場合には、最上部にもう一つのトラックが追加され、全トラックを一度に選択することができます。
パネル内で、インポートするトラックを選び、その順番を入れ替えることができます。また、(音、譜表名や歌詞があるのであれば) メタ情報が表示されます。歌詞の欄があれば歌詞のトラックが含まれていることを示していて、クリックすると利用可能なドロップダウンリストを使って、別のトラックに割り当てることができます。
(右欄での) 操作は "名前"-"値" と一対です。それぞれの値はクリックして変えられます。それは集合体 (選択項目にリストされる) だったりチェックボックスだったりします。選択できるオプションは、音トラックあるいはドラムトラックといったタイプによってトラック毎に変化します。
複数のファイルを開いている場合、どのファイルが見えていても、それに応じて MIDI インポートパネルは関連情報を更新します。MIDI インポートパネルが要らなくなったら、左上角の x ボタンをクリックして閉じます。パネルを閉じた直後に現れる ”MIDIインポートパネルを表示する" ボタンをクリックすると、パネルは再び現れます。
アルバムマネージャは複数のスコアを一覧表として用意し、その一覧表をアルバムファイル ("*.album") として保存することができ、全てのスコアを連続したページ番号で一挙に印刷したり、複数のスコアを新しく一つの MSCZ スコアに結合することもできます。練習帳を準備したり、複数の楽章のオーケストラ譜をつないだりする際に、理想的です。
アルバムマネージャーを開くには、 ファイル → アルバム… と進みます。
新しくアルバムを作成するには、 新規 ボタンを押し、 上部にある "アルバム名:" のボックスにタイトルを記入します。
スコアをアルバムに追加するには、 スコアの追加 をクリックします。ファイル選択のダイアログが現れるので、収録しているファイルから1つあるいは複数のスコアを選び、開く をクリックします。
追加したスコアがアルバムマネージャーの一覧表に表示されます。 並び順を変えるには、変えたいスコアを選択し ↑ や ↓ のボタンをクリックします。
以前作成したアルバムは、アルバムマネージャーで 読み込み ボタンをクリックして開きます。ファイル選択のダイアログが表示されるので、収録しているファイルから .album のファイルを読み込みます。
アルバムの印刷は単一の書類と類似で、印刷 をクリックします。アルバムマネージャーに読み込まれたスコアは、その並び順に連続したページ番号で印刷されます。 レイアウト → ページ設定... での ”最初のページ番号” に関わらず、順にページ番号が付されます。 アルバムは一回の印刷として実行され、両面印刷も設定通りに機能します。
複数のスコアを一つの .mscz ファイルに結合するには、 スコアの結合 をクリックします。スコアは並び順に従って結合された一つのスコアとなります。 各スコアの最後の小節には 譜表の折り返し と セクション区切り が (もしないのであれば) 加えられ、各々のスコアに フレーム が加えられます。
一番目のスコアのスタイル設定の全てが用いられ、続くスコアでの異なるスタイル設定は無視されます。
スコアの結合が正しく機能するには、全てのスコアは同じパート数と譜表数でなくてはならず、同じ楽器が同じ順になっているのが理想です。楽器全部の数は同じだが、種類が同じではないとか並び順が違うといった場合には、最初のスコアの楽器名がその後のスコアにも適用されます。最初のスコアより楽器の数が少ない場合、空の譜表で埋められます。最初のスコアには無いパートや譜表は、結合後のスコアでは失われています。
閉じる ボタンをクリックすると、そのアルバムjを .album ファイルとして保存するように促されます。このファイルは スコアの結合; とは違って単にスコアの一覧表が入っています。 アルバムファイルをアルバムマネージャーに読み込む方法は、上 に記載した通りです。
スコアを作成時に数種のメタタグが自動的に生成され、その後更に作られます。これらはスコアのヘッダ/フッタに利用されることもあります。ヘッダーやフッターで利用できるものもあります-[下記]ご参照
ファイル → スコアのプロパティ... (2.0.3 より前のバージョンでは ファイル → 情報) で現在のメタタグが表示されます。
どのスコアのスコアプロパティにも以下のメタタグのフィールドが用意されています。スコア作成時に自動的に盛り込まれるものがあり、その他は特に変更されなければ空のままです。次の一覧の最初の4つはユーザーが変更するものではなく、ヘッダーやフッターには利用できず、本質的にメタタグではありません。
パート譜 には各々に次のメタタグがあり、パート譜作成時に作られ記入されます。:
パート譜がリンクされているスコアのメタタグを変更するには、そのスコアで現在作業中であることを確かめてください。個別パート譜のメタタグの変更には、そのパート譜で現在作業中であることが必要です。
ファイル → スコアのプロパティ... と進み、メタタグの現在のテキストを変更するか、空のフィールドに記載します。
パート譜がリンクされたスコアにメタタグを追加するには、そのスコアで現在作業中であることを確かめてください。個別パート譜にメタタグを追加するには、そのパート譜で現在作業中であることが必要です。
ファイル → スコアのプロパティ... → 新規 2.0.3 より前のバージョンでは ファイル → 情報) と進みます。
新しいメタタグの名前を入力し、 OK (あるいは キャンセル) をクリックします。メタタグがタグリストに追加されます。その後、そのタグに内容を記入できるようになります。
メタタグの内容をスコアのヘッダ・フッタに表示することができます。スコアのヘッダ・フッタを作成するには、そのスコアが現在作業状態であることを確かめてください。個別パート譜のメタタグの変更には、そのパート譜が現在作業状態であることが必要です。
スタイル → 一般... と進んで "スタイルの編集" ウィンドウを開き、左側のサイドバーから ヘッダ、フッタ、番号 を選びます。
ヘッダ・フッタテキストの所を動き回っていると、現在のメタタグとその内容に加え、マクロのリストが表示されて意味するところが示されます。
ヘッダ・フッタを作成するボックスでは、 $:タグ名: としてタグを使うことができます。
適用 をクリックするとヘッダ・フッタがスコアでどのように見えるかを確かめられます。 OK をクリックしてスコアあるいは作業中のパート譜にヘッダ・フッタを割り当てます。もしパート譜の一つで作業中、 全パート譜に適用 をクリックし、更に OK をクリックしてダイアログを抜けるとその指定通りとなります。 キャンセル ボタンで、変更を適用することなく終えることができます。
役に立つツールが 編集 → ツール にあります。
このツールは、 譜表の折り返し をスコア全体、あるいはその一部に加えたり削除したりします。:
編集 → ツール → 「譜表の折り返し」の追加/削除 と進むと、次のダイアログが表示されます。
次のオプションのいずれかを選びます:
パートに分解 のコマンドは、一つの譜表の選択範囲にある和音を、それを構成する各音符に分解します。一番高い音はその「元となる譜表」に残り、それ以外の音符は下に続く譜表に移動します。パートに分解は第1声部についてだけ有効です。
注: この機能は、対象となる範囲が一つの 声部 のみである場合に利用することを前提としています。2 つ以上の声部からなる場合には、選択フィルター を使って各声部をカット・アンド・ペーストし、他の譜表に移動しておいてください。
スコアの一セクションをパートに分解するには:
* 「元の譜表」の中の小節の範囲を 選択 する: それにより、十分な譜表があれば、すべての音符が分解される。
* 「元の譜表」の中の小節の範囲を 選択 し、それに続く1つ以上の分解先譜表に広げる。これにより、展開する音符の数を、選択した譜表の数に限定する。
4. 編集 → ツール → パートに分解 と進める。
注: (1) 和音の音符の数が選択した譜表の数を超える場合、MuseScore は一番下の音符を切り捨てます。(2) 和音の音符の数が選択した譜表の数より少ない場合、すべての譜表に音符が配置されるよう音符が複製される。(3) 分解先の譜表に既に入力がなされている場合、上書きされる。(4) 小節の部分のみが選択されている場合、その小節全体が選択されたものとしてパートの分解が行われる。
1つのパートに集結 のコマンドは、パートに分解と全く逆に働きます。
注: 一番上の譜表のリズムがテンプレートとなるため、その下の譜表が同じリズムで記譜されている場合に、1つのパートに集結が一番良く働きます。
下に続く譜表の声部 1 の音符が、選択範囲の一番上の譜表にコピーされます。
その譜表の選択された音符が全て第1声部として表示される。
このコマンドは、一拍に一つのスラッシュで選択範囲を埋めます。通常(空)の小節は、声部 1 にスラッシュが加えられます。
選択範囲の小節に既に音符が記譜されている場合にこのコマンドを使うと、次の空の声部にスラッシュを入力します。4 つの声部の全てに音符がある場合には、声部 1 にスラッシュが入力され、既存の音符に置き換わります。声部 1 と 2 では、スラッシュは譜表の真ん中の線を中心とし、声部 3 と 4 では譜表の上あるいは下に小さく表示されます。スラッシュは移調や再生しないように設定されています。
このコマンドは、選択した音符を、通常の音符と、符頭がスラッシュで移調や再生しないように設定されたリズミックスラッシュの記譜との間で、切り替えします。声部1と2でのリズミックスラッシュ記譜は、譜表の真ん中の線が中心となります。
声部 3 あるいは 4 の音符は譜表の上あるいは下に位置し、また ( "アクセント" 記載としても知られる) 小さい記載となります。 このコマンドを実行する前に 選択フィルター を使って声部 1 と 2 を排除すると、声部 3 と 4 の音符だけを対象にできるので、便利かも知れません。
パーカッション譜では、声部 3 と 4 の音符は小さなスラッシュに変換されるのではなく、譜表の上か下に小さな音符として表示されます。
リハーサルマーク をテキストパレットから加える場合、あなたが最初のリハーサルマークを文字としたか数字としたかによって、自動的に文字あるは数字順にラベル付けされてゆきます。でも、メニューコマンドの 編集 → ツール → リハーサルマークを並べ直す を使えば、例えば文字から数字へとか、コピー・アンド・ペーストの使用でごちゃ混ぜになったのを正しい順に治すことができます。対象とする小節を選択してから、このコマンドを適用してください。
MuseScore は、選択範囲内で最初のリハーサルマークに基づいて順番を検知し、それに従って選択範囲の全てのリハーサルマークを変更します。
順番は:
* a, b, c,
* A, B, C,
* 単純な数字順 - 1, 2, 3,
* 小節番号に対応した数字順
このコマンドは MuseScore 2.0.3 以降で利用でき、スコアの歌詞全部をコピーし、他の書類に張り付けることが可能です。
総譜を作成するだけではなく、MuseScore では各楽器のパート譜も作成できます。
注: 現時点の MuseScore には、複数の声部からなる譜表を各々に分離する機能がありません。個別のパート譜を印刷するには、スコアにそれぞれ固有の譜表を作成しておく必要があります。
楽器ごと個別に譜表が割り振られているオーケストラスコアであれば、これが一番簡単なパート譜の作成方法です:
[ファイル] → [パート...] と進み、
全て新規 ボタンをクリックし、
(パート譜は楽器名で名付けられ、同じ名前でスコアに記載されている場合には番号が付されます。)
OK をクリックします。
パート譜にはタブをクリックすることでアクセスできます。
新しいスコアを作成した後ならいつでもパート譜を定義付けできます。スコア毎に一度パートを定義すれば良く、また必要に応じて変更できます。以下説明は弦楽四重奏を例としていますが、他のアンサンブルでも同じ原則が適用できます。
メインメニューから、[ファイル] → [パート...] と進み;
パート譜のウィンドウで 新規 をクリックして "パートの定義" を作成します。
右側の欄で使いたい "パートのタイトル" の名称を入力します。 (この名称は、パート譜をエクスポートする際のファイル名ともなります。);
そのパート譜に表す楽器を右側画面のボックスに印を付け、拾い上げます。一つのパート譜に一つの楽器とうのが通常ですが、例えば複数のパーカッションの譜といったように複数の楽器を一つのパート譜とする必要があるかも知れません。MuseScore は、一つのパート譜にいくつでも楽器を指定できるようになっています。
各パート譜について、上記 2~4 のステップを繰り返します。
完了したら OK をクリックして、パートのウィンドウを終了します。
これでパート譜の設定を終わりました。総譜に楽器の追加や削除がなければ、再度同じことをする必要はありません。
[ファイル] → [パートのエキスポート...] と進み;
エクスポート先の位置に行き、ファイルフォーマットを選びます。(PDF が既定値です。)
ファイル名は全パートに有効な接頭辞を入力することも有用ですし、既定値 (スコアのファイル名) に任せます。
OK をクリックします。
これで、ファイル名は "<接頭辞>" + "-" + "<パート名>.<拡張子>" となります。加えて、PDF としてエクスポートすると、 "<接頭辞>" + "-Score_And_Parts.pdf" と言う名のファイルが作られます。
パート譜とスコアは "リンク" していて、一方の内容が変更されるともう一方にも影響しますが、レイアウトの変更は関係しません。 パート譜を作成すると、スコアと伴に保存されます。(そのスコアを開くと、スコアと作成した各パート譜のタブが表示されます。)
でも、パート譜を個別に保存したいのなら;
1. そのパート譜のタブを選択し;
2. [ファイル] → [名前を付けて保存...] を使います。
MuseScore あるいはパソコンがクラッシュしたり、電源を喪失した場合などで MuseScore を再起動した際に、直前の状態に戻すかという確認画面が表示されることがあります。
いいえ をクリックすれば以前の状態は失われます。はい をクリックすると MuseScore はその時点で開いていたファイルの回復を試みます。
MuseScore がクラッシュ後に回復した時点でのファイルは、そのファイル名の前にそれに至るフル・パス名で名づけられています。そのとても長い名前がタブに表示されます。 オペレーション・システムによっては、この状態で回復されたファイルを保存しようとすると、プログラムが収納されているフォルダーに保存されることになります。そのスコアが作成された時点で保存された同じディレクトリである必要はありません。修正したファイルを通常のフォルダーに保存することができないこともあるかもしれません。
こういった状況を回避すべく、回復したファイルを最初に保存する際には ** "保存"** は使わないように。ファイルに変更を加える 前 にメニューの "名前を付けて保存..." を使い、そのメニューから思うフォルダーやディレクトリを選び、本来のファイル名なり新しいファイル名で保存しましょう。 後刻そのファイルを見つけ出せるフォルダーに保存するというのが大切です。
回復したファイルを "名前を付けて保存..." ではなく "保存" とした場合、あなたのコンピューター上でそれらのファイルを探さなくてはなりません。コンピュータの O/S により、また MuseScore がインストールされているフォルダーにより、どこに保存されたのかは異なります。
Windows 7 のコンピュータで、MuseScore が初期値の x86 プログラムファイル・ディレクトリにインストールされている場合、回復したファイルはC:\Program Files (x86)\MuseScore2\bin
に保存されているでしょう。
Windows 10 のコンピュータでしたら、C:\Users\[User Name]\AppData\Local\VirtualStore\Program Files (x86)\MuseScore 2\bin
を覗いてみてください。
回復した直後に保存したファイルをコンピュータ全体に検索する必要がある場合、元々のファイル名やワイルドカードをキーワードとしたり、修正を加えた日付といったものも役に立つかもしれません。
MuseScoreは広範囲なファイルフォーマットでインポート/エクスポートできるので、あなたのニーズにぴったりのファイルフォーマットでスコアの共用や公表が可能です。
MuseScore は次の独自フォーマットで、ファイルを 保存 します:
フォントについての注: MuseScore はファイルの保存やエクスポートにテキストフォントを含みません。もし他のパーティと MuseScore を共用する場合には、 FreeSerif か FreeSans フォントを使用しているか、あるいは他のパーティがあなたと同じフォントをインストールしていることを確かめておく必要があります。システムにこれらフォントが無い場合、MuseScore はフォールバックを使うことになり、それによりそのスコアは異なった表示となる場合があります。
*.mscz
)MSCZ は MuseScore の標準フォーマットで、ほとんどの用途に推奨されます。このフォーマットで保存したスコアは、必要な情報を維持しつつ、小さなディスクスペースで済みます。このフォーマットは .mscxファイルを ZIP 圧縮したもので、画像を含みます。
*.mscx
)MSCXは 非圧縮バージョンの MuseScore ファイルフォーマットです。このフォーマットで保存したスコアは、画像を除く全ての情報を保持しています。テキストエディターを使って手動でファイルフォーマットを編集する必要のある場合に推奨されます。
.*.mscz,
) or (.*.mscx,
)バックアップファイルは自動的に作られ、通常の MuseScore ファイルと同じフォルダーに保存されます。バックアップコピーの内容は MuseScore ファイルが以前保存されたもので、通常のファイルが壊れた場合や、そのスコアの以前のバージョンを見たい場合に重要です。
バックアップファイルは、ファイル名の最初にピリオド (.
) 、そして最後にコンマ (,
) が付きます (例: 通常ファイル名が "untitled.mscz
" であれば、バックアップコピーのファイル名は ".untitled.mscz,
" となります。) から、バックアップファイルを MuseScore で開くには、そのピリオドとコンマを削除する必要があります。バックアップファイルは通常の MuseScore ファイルを保存しているのと同じフォルダーに保存されるので、固有の名称(例 ".untitled.mscz,
" を "untitled-backup1.mscz
") にしておく必要もあるでしょう。
注: MuseScore のバックアップファイルを見るには、O/Sを "隠しファイルの表示" に設定変更する必要がある場合があります。詳細は スコアのバックアップコピーを回復する方法(MuseScore 2.x) をご参照ください。
MuseScore はスコアを一つのグラフィックファイルとして、PDF、PNG あるいは SVG フォーマットで エクスポート できます。
*.pdf
)PDF (Portable Document Format) は、内容を編集しなくても良い人と楽譜を共用するのに理想的です。ほとんどのコンピュータのユーザーは既に PDF を見るソフトを持っているので、スコアを見るための追加のソフトを要しません。
PDF でのエクスポートで、解像度を設定するには :
*.png
)PNG (Portable Network Graphics) はビットマップ画像のフォーマットで、Windows、Mac OS、や Linux など広くに用いられていて、ウェブではごく一般的です。MuseScore は印刷するのと同様、1頁を1画像として PNG 画像を作ります。
エクスポートする PNG 画像の解像度を設定するには:
注: スコアの一部のみの画像を作成するには、フレームボックス・非表示の音符・音域外表示の音符など画面表示の有無に関わらず、イメージキャプチャー を使います。
*.svg
)SVG (Scalable Vector Graphics) ファイルは、version 9 より前の Internet Explorer を除き、ほとんどのウェブ・ブラウザー、およびベクター・グラフィック・ソフトウェアで開くことができます。 ただし、SVGは組み込みフォントをサポートしていないので、これらのファイルを正しく見るには適切なMuseScoreフォントをインストールしておかなくてはなりません。
エクスポートする SVG ファイルの [解像度] と [背景の透過] を設定するには、前述 PNG を参照ください。
MuseScore はスコアを WAV, MP3, OGG VORBIS, FLAC の形式で標準的なステレオ音源を作成することができます。音源ファイルにエクスポートするには:
1. メニューから [ファイル] → [エクスポート...] と進み;
2. [ファイルの種類] でファイル形式を選び、[ファイル名]を設定して 保存(S) を押します。
全てのファイル形式について、サンプルレート を調整することができ:
1. メニューから [編集] → [環境設定] (Mac: [MuseScore] → [環境設定]) と進み、エクスポート タブをクリックして:
2. [オーディオ] セクションの [サンプルレート] を設定します。
*.wav
)WAV (Waveform Audio Format) は非圧縮の音声フォーマットです。Microsoft と IBM により開発され、Windows、OS X 並びに Linux 用の多くのソフトウェアで広範囲にサポートされています。音質の全てが保存されるのでCDを作成するのに理想的なフォーマットです。しかし、Eメールやインターネットで共用するには MP3 などの圧縮版が代替して使われます。
*.mp3
)MP3 は圧縮型の音源フォーマットとして、広く用いられています。MP3はファイルサイズが比較的小さいことから、インターネットで共用・ダウンロードするのに理想的です。
Windows では ver 2.2 より以前、Mac ではver 2.3.2 より以前の旧 version の MuseScore を使っているユーザーが MP3 ファイルを作成するには、Lame?enc.dll (Windows) あるいは libmp3lame.dylib (Mac) を追加してインストールしていなくてはなりません。(Linux については、この種のライブラリを含んでいるかどうかは distribusion maintainer によります。)初めて MP3 へのエクスポートを行う際、MuseScore はどのフォルダーにあるか指定を求めて来ます。http://lame.buanzo.org/ で得られます。
Macユーザーは、MP3ライブラリをローディングする際にエラーに出会うことがあるかもしれません。ライブラリーが 32 ビットであることがその原因でしょう。MuseScoreで機能する64ビットのもの http://www.thalictrum.com/en/products/lame.html (注:MuseScoreが認識できるよう、ファイル名をlibmp3lame.dylib に変える必要があります。) Homebrew ユーザーは brew install lame
を実行します。
version 2.1 から、MP3 ビットレートを設定できるようになりました:
*.flac
)Free Lossless Audio Codec (FLAC) は圧縮型のオーディオ・フォーマットです。FLACファイルは、良い音質を保ちながら非圧縮オーディオのほぼ半分のサイズです。WindowsやMac OSはFLACを予めサポートするようにはなっていませんが、無料でオープンソースの VLC media player はどのOSでもFLACファイルを再生することができます。
*.ogg
)Ogg Vorbis は、人気のMP3オーディオフォーマットに対するパテント・フリーな後継となることを目しています。MP3 と類似に、Ogg Vorbis ファイルは比較的小さい(非圧縮オーディオファイルの1/10と言われる)が、ある種の音質が損なわれています。WindowsとMacOS は Ogg Vorbis を予めサポートするようにはなっていません。が、[VLC media player] (http://videolan.org/vlc) や Firefox などは、どの OS でも Ogg ファイルを再生することができます。
次のそーマットのスコアは MuseScore 固有のフォーマットである MSCZ (#musescore-native-format) と類似に、他の楽譜作成ソフトウェアで作成されたものをインポートしたり、エキスポートしたりすることが可能です。
MuseScore は MusicXML や MIDI ファイルを インポート したり、その形式で エクスポート できます; また、他の音楽記譜プログラムの独自フォーマットのファイルをインポートすることもできます。
*.xml
)MusicXML は楽譜における世界標準です。Sibelius、Finaleやその他100以上の楽譜作成ソフトと楽譜を共用できるフォーマットとして、推奨されています。 MuseScore は version 2.2 から .musicxml としてエクスポートし、 *.xml と *.musicxml をインポートします。
*.mxl
)圧縮 MusicXML は、通常の MusicXML より小さなファイルを作ります。これは新しい基準であり、現時点では他の楽譜作成ソフトで広くサポートされているわけではありませんが、MuseScore はインポート、エクスポートのすべてに対応しています。
*.mid
, *.midi
, *.kar
)MIDI (Musical Instrument Digital Interface) はシークエンサーや楽譜作成ソフトで広く用いられているフォーマットです。そのプロトコールの詳細については、MIDI Association のウェブサイトを参照ください。
MIDIファイルはプレイバックにはとても有用なのですが、フォーマット、ピッチの表記、声部、装飾音、アーティキュレーション、繰り返しや調号など、スコアのレイアウトに関する情報はわずかしか含まれていません。他の音楽作成ソフトとファイル交換を行う目的には、それに代わるものとしてMusicXMLをお勧めします。
MIDI ファイルのインポートについては、MIDI インポート を参照ください。
*.md
) (インポートのみ)MuseData Walter B. Hewlettが開発したフォーマットで、ソフトウェア間での音楽の共用の初期的方法として1983年に開始しました。MusicXMLにより影が薄くはなりましたが、何千ものスコアがこの形式で現在もオンラインに提供されています。
*.cap
, *.capx
) (インポートのみ)CAP と CAPX ファイルは、楽譜作成ソフト Capella で作られます。version 2000 (3.0) 以降のものはMuseScoreでかなり正確にインポートできます。(2.x のものはうまくゆかず、1.x version の*.all フォーマットには全く対応できません。)
*.bww
) (インポートのみ)BWW ファイルは、楽譜作成ソフト Bagpipe Music Writer で作られます。
*.mgu
, *.sgu
) (インポートのみ)BB ファイルは、楽譜作成ソフト Band-in-a-Box で作られます。
MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です
*.ove
) (インポートのみ)OVE ファイルは、楽譜作成ソフト Overture で作られます。
このフォーマットは、中国本土、香港や台湾など、主として中国語環境で人気があります。
MuseScoreでのサポートは、現在試験段階です。
*.gtp
, *.gp3
, *.gp4
, *.gp5
, *.gpx
) (インポートのみ)GP ファイルは Guitar Pro で作られます。
MuseScore では ver. 2.0.3 から、ギターの フレットボードダイアグラム (あるいは コードダイアグラム とも云われます) をアドバンスワークスペースのフレットボードダイアグラム パレット に用意してあります。
どのフレットボードダイアグラムもあなた好みにカスタマイズし、他のフレット楽器に利用できます。後の利用のために カスタムパレット に追加することもできます。
スコアにフレットボードダイアグラムを加えるには次のどちらかの操作を行います:
例としてC コードから F# コードを作ってみましょう。:
スコアに C のフレットボードダイアグラムを加え、それを右クリックしてフレットボードダイアグラムプロパティを選びます。
しかるべきフレット位置をクリックして、指の位置を確定します。
表示する "フレットの数" を "4" にし、右側のスクロールバーを使ってフレット番号を "2" にすると、このように表示されます。
バレーを作るべく Shift キーを押しながら、6番弦の第2フレットをクリックします。"OK" をクリックしてそこを抜けると次の表示になっているはずです。
部分バレーにしたい場合も同じ手順です。A7 コードを例にすると、Shiftを押しながら、4番弦の第2フレットをクリックします:
フレットボードダイアグラムのサイズ ("スケール" 単位)、色や位置は、ダイアグラムをクリックし、インスペクタ で関連の値を変更すれば調整できます。
位置については、編集モード でより直接的に調整できます。
ダイアグラムをダブルクリックするか、シングルクリックして Ctrl+E (Mac: Cmd+E) を押すか、右クリックして "編集モード" を選びます。
矢印キーを押す毎に 0.1 sp づつ微調整でき、Ctrl+矢印キー (Mac: Cmd+矢印キー) ではより大きく 1 sp づつの調整ができます。
バレー記号の幅、上下位置、サイズなどフレットボードダイアグラムの初期値は、スタイル → 一般… → コード記号、フレットボードダイアグラム… で調整できます。そこでの調整は、既に入力されているもの全てと、その後に入力するダイアグラムに反映されます。
プラグインとは小規模なコードで、MuseScore に特定の機能を追加します。プラグインを有効化するとプラグインメニューに新しい項が付け加わり、スコアあるいはその一部で所定の動作を果たします。プラグインとは、ユーザーが、最小限のプログラム技術でソフトウェアに機能を加えることができる方法です。
MuseScore はある種のプラグイン付きで配布されています。 →以下ご参照。 プラグイン貯蔵庫 では、多くのプラグインを見ていただけます。あるプラグインは MuseScore 2 で動作し、他は以前のバージョンの MuseScore で動作し、両方で使用できるものもあります。これを識別するのは、MuseScore 2.0 用は拡張子が ".qml" で、以前のバージョン用は ".js" です。
プラグインのあるものは、例えばフォントといった他の要素のインストールを必要とすることがあることに、ご留意ください。そのプラグインの文書を点検し、詳細を得てください。
ほとんどのプラグインは ZIP 圧縮形式で提供されていますので、そのプラグインの .zip ファイルをダウンロードし、以下に記載するディレクトリにそれを解凍します。非圧縮の
.qml ファイルのままで提供されている場合は、ダウンロードしてディレクトリに保存ます。
プラグインをインストールしたなら、プラグインマネージャーで有効化する必要があります — →以下ご参照。
MuseScore で事前にインストールされたプラグインは、
Vista、7、10 では:
%ProgramFiles%\MuseScore 2\Plugins
(64-bit version は %ProgramFiles(x86)%\MuseScore 2\Plugins
) 、
XP では:
C:\Documents and Settings\USERNAME\Local Settings\Application Data\MuseScore\MuseScore 2\plugins
(使用言語による調整が必要)
に収録されています。
これらのフォルダーを新しいプラグインのインストールに使ったり、変更したりしてはなりません。そうではなく、%HOMEPATH%\Documents\MuseScore2\Plugins
あるいは他のフォルダーとし、MuseScore の 環境設定 で定義します。
Mac OS X で MuseScore が事前にインストールしたプラグインは、/Applications/MuseScore 2.app/Contents/Resources/plugins
に収録されており、それを見るには MuseScore 2.app を右クリックし、"Show package contents" を選択して ~/Library/Application Support/MuseScore/MuseScore 2/plugins
をチェックします。
このフォルダーを新しいプラグインのインストールに使ったり、変更したりしてはなりません。そうではなく、~/Documents/MuseScore2/Plugins
あるいは別のフォルダーにして MuseScore の 環境設定 で定義します。
Linux で MuseScore が事前にインストールしたプラグインを探すのは、
/usr/share/mscore-2.0/plugins
と
~/.local/share/data/MuseScore/MuseScore 2/plugins
です。
このフォルダーを新しいプラグインのインストールに使ったり、変更したりしてはなりません。そうではなく、~/Documents/MuseScore2/Plugins
あるいは別のフォルダーにして MuseScore の 環境設定 で定義します。
プラグインメニューからインストール済みプラグインへのアクセスを可能とするには、それをプラグインマネージャーで有効化する必要があります。:
新しいプラグインを作ったり、既存のプラグインを編集したり、それを稼働させるには、プラグインクリエーターを使います。:
全ての要素に関する文書がここにあります。
MuseScore に予めインストールされているプラグインがあり、有効化されていない状態が既定値です。プラグインを有効化するには →上 をご参照ください。
このプラグインは、ファイルあるいはクリップボードから ABC テキストをインポートします。 外部のウェブサービス を利用するのでインターネット接続が必要で、 abc2xml を使用して ABC データを送受し、MusicXML を返したり MuseScore にインポートしたりします。
このプラグインは選択した一連の小節、あるいは選択していない場合にはスコア全体に、指定する間隔で譜表の折り返しを入力します。この機能は 編集 → ツール → 譜表の折り返しの追加/解除 が取って代わっているので、新たに配布されることはありません。しかし、もし、MuseScore 2 のベータバージョンより前のものを使用しているのなら、このプラグインが残っているかもしれません。
このデモ用プラグインは、選択した音符に音高に依って色付けします。全譜表と声部の全ての音符の符頭にBoomWhackers式に従って色付けします。各音高は異なる色です。 C と C♯ は違う色ですが、C♯ と D♭ は同じです。
全ての音符を黒にするには、プラグインを(同じ設定で)もう一度稼働させればできます。'Remove Notes Color' plugin プラグインを使ってもできます。
このデモ用プラグインは、新しいスコアを作ります。C D E F の 4 つの 4 分音符の新しいピアノ譜を作ります。スコアを新しく作り音符を入力することを学び始めるのに、このプラグインは良いでしょう。
このデモ用プラグインは、基本的な作業を表示します。
このプラグインは、音符を名付けます。音符の英語名を (譜表テキスト として) 、1 と 3 の声部は譜表の上に、2 と 4 の声部は下に、和音は一番上の音符からコンマで区切ったリストとして、表示します。
あなたの言語設定に応じた音名を使った訳語バージョンが プラグイン貯蔵庫 にあり、利用できます。
このデモ用プラグインは、GUI パネルを作成します。
でたらめなスコアを作ります。
これもでたらめなスコアを作ります。
このデモ用プラグインは、外部コマンドをかどうします。おそらく Linux でのみ稼働可能でしょう。
この試験的プラグインは、スコアの一覧表を繰り返します。
このデモ用プラグインは、ScoreView を使うとどうなるかを見せてくれます。
この試験的プラグインは、スコアの全要素を歩いてゆきます。
マスターパレット は基本・アドバンス・Custom の ワークスペース に配置されている記号の集積です。新たな拍子記号 や 調号 を作成するのにも用います。
マスターパレットを開くには、次のどちらかの方法を使います:
* Shift+F9 (Mac: fn+Shift+F9) を押す。
* メニューを [表示] → [マスターパレット] と進みます。
マスターパレットは記号の種類によりセクション分けされています。マウスポインターを上に移動すると、黄色い背景に黒色でその記号の簡略なツール情報が表示されます。
マスターパレットの記号を カスタムパレット に移すには:
* その記号をマスターパレットからカスタムパレットにドラグします。
注: 記号 セクションを除き、マスターパレットからスコアに直接作業をするのは通常ではありません: それに代えワークスペースパレットを使います。でも、必要であれば、(i) ドラグ・アンド・ドロップ、あるいは (ii) 音符・休符を選択して記号をダブルクリックする、のいずれからの方法で行うことはできます。
マスターパレットの 記号 セクションには既定のワークスペースにあるものに加え数百の音楽記号が収録されています。マスターパレットから開くか、キーボ-ドショートカットの Z を使ってスコアから直接開くことができます。
記号は音楽フォント別にまとめられていて、ボックス右下にある フォントメニュー を使って Emmentaler、Gonville、Bravura のいずれかを指定します。検索ボックス にキーワードを入力すれば特定の記号を検索できます。
記号をスコアに入力するには、次のどちらかの方法を使います:
記号の位置調整はマウスでドラグしたり、 インスペクタ で水平位置/垂直位置のオフセットを変更することで行います。インスペクタでは色や表示・非表示の設定も調整できます。
注: マスターパレットの他セクションの要素とは異なり、記号セクションから利用する要素には位置決めのルールは適用されませんし、スコアのプレイバックには影響しません。
記号セクションから利用できる要素はスコア上の他の要素に次の手順で結合させることができ、そうすれば一体として移動が可能です:
一番目の要素をドラグすると二番目の要素がくっついてくるはずです。
MuseScoreは、無料でオープンソースの Windows 用 NVDA screen reader のサポートが付いています。 現在、Windows 用 Jaws や Mac OS X 用 VoiceOver など他のスクリーンリーダーはサポートしていません。
この文書は、視覚障害者が MuseScore 2.0 を利用できるよう,書かれています。MuseScore の全機能を詳細に解説する目的ではなく、通常の MuseScore 文書と併せて読んでください。
この書類に記載した機能は、NVDA 付きの Windows で試されています。他のスクリーンリーダーや他のオペレーティングシステムでは異なる働きとなるか、あるいは全く機能しないかも知れません。
現時点で MuseScorew 2.0 は、スコアを編集することより、読むために使われるのがほとんどです。この書類はスコアを読む機能に重点を置き、スコアを編集することについては簡略に説明します。
初めて MuseScore を利用すると、スタートセンターのウィンドウを以後全く働かないようにしたいと思われるかもしれません。そうするには、まずスタートセンターウィンドウを閉じ、それから編集メニュー(Alt+E)、環境設定と進み、その中で、”スタートセンターを表示する” のチェックを外します。環境設定のウィンドウを閉じるとその設定が保存されます。
MuseScore のユーザーインターフェースは他のスコア編集や文書を扱うプログラムと類似に働きます。ドキュメントウィンドウが一つあり、その中でスコア作業をします。このウィンドウの中で、MuseScoreは複数の文書をタブを付けて取扱えます。また、2つの文書を同時に作業できるよう、分割スクリーン表示もサポートしていますし、各々のウィンドウで複数のタブを使うことができます。
スコアのウィンドウに加えMuseScoreにはメニューバーがあり、個別のメニューへのショートカットキーでアクセスすることもできます。
もちろん、MuseScore を使ってスコアを読む人にとって、ファイルメニューが大いに興味が湧く、唯一のものでしょう。メニューを開き、Up や Down キーをなんどか押せば、全体が明らかになるでしょう。
MuseScore の中には色々なツールバー、パレットやサブウィンドウがあり、Tab を使って、項目を順に進む事ができます (あるいは Shift+Tab でそれを逆順に進みます)。MuseScore を開始したりスコアを読み込んだ時、スコアのウィンドウに注目するでしょう。タブを押してツールバーが現れ、新規、開く、再生などなど、一連の作業ボタンが示されます。タブはその時点で動かないボタンを飛ばします。これらボタンの名前とショートカットキー (もし該当すれば) をスクリーンリーダーが読み上げます。
ツールバー上のボタンを一巡したら、次のウィンドウタブで、パレットにゆきましょう。これがスコアに色んな要素を加えるのに使われますが、現在タブで行けるのは2つのボタンに限られていて、別のワークスペース (パレットを保存する機能) を選ぶドロップダウンと新しいワークスペースを作るボタンです。
例えばインスペクターや選択フィルターといったオプションウィンドウを開いていると、タブキーでそこに行けます。いらなくなったウィンドウを閉めるには、表示メニューにゆき、最初の一組のサブメニューのチェックボックスがどれも選択されていなことを確かめましょう。標準設定では、パレット、ナビゲーターと MuseScore Connect だけを選ぶことができ、ナビゲーターと MuseScore Connect はタブではアクセスできません。
ツールバーやサブウィンドウを訪問した後は、ESC キーを押して、スコアウィンドウに焦点を戻しましょう。ESC キーはスコアウィンドウで行った選択を消去することにも使います。
MuseScore 2.0 を開始すると、最初に “My First Score” というタイトルの空のスコアが例として読み込まれる、という初期設定になっています。編集機能を試してみたいなら、これを利用するのも良さそうです。でなければ、たぶん、スコアの読み込みから始めたいということでしょう。MuseScore で利用できる標準のシステムコマンドへのショートカットキーは、例えば:
Ctrl+O (Mac: Cmd+O) ファイルを開くCtrl+S (Mac: Cmd+S) 保存する
Ctrl+W (Mac: Cmd+W) 閉じる、
などです。
スコアを読み込もうと Ctrl+O (Mac: Cmd+O) を押すと、標準のファイルダイアログ (実際は Qt が提供) が示されます。 MuseScore はそのドック時のフォーマット (MSCZ あるいは MSCX) のスコアを開くことができ、標準MusicXML フォーマット、MIDI フォーマットのスコアや、 Guitar Pro、Capella、Band-in-a-Box のソフトで作られたスコアをインポートすることが可能です。スコアを読み込むと、スコアウィンドウの中に新しいタブで表示されます。スコアウィンドウの複数のタブからタブへ Ctrl+Tab (Mac での対応はありません) で動いて行くことができます。
読み込んだスコアは、音符から音符へと読んでゆくだけではない他の面白さがあります。スペースキーで MuseScore にスコアを演奏させられます。ファイル/エクスポートを使って、 PDF、PNG、WAV、MP3、MIDI、MusicXML など他のフォーマットに変換できます。そして、もちろん、ファイル/印刷あるいは Ctrl+P (Mac: Cmd+P) でスコアを印刷することが可能です。
スコアが複数の楽器を含んでいるのなら、関連するパート譜が既に作られていることもあるでしょう。関連するパート譜は、スコアタブの中にパートタブとしてありますが、現在は、これらパート譜のタブをキーボード操作で動きまわる方法はありません。パート譜がスコアとは異なる情報を含んでいるといったことは通常はなく、(各パートがそのページに)異なって表示されているだけです。まだパート譜が作られていないのなら、ファイル/パートで行うことができ、表示されるダイアログを使います。パート譜を印刷したいのなら、ファイル/パートのエクスポートのダイアログを使って、ひと手間で全パート譜を自動的にPDFでエクスポートでき、各パートタブを個別にアクセスする不便さを避けることができます。
スコアを読み込むとまずスコアウィンドウはキーボードに焦点を当てていますが何も選ばれていません。スコアを読む第一歩は何かを選ぶことであり、もっとも自然な開始場所はスコアの最初の要素です。 Ctrl+Home (Mac: Cmd+Home) でそうします。また、もう一つ便利なのは、選んだものを解除する ESC キーです。
要素間を動いてゆくに連れて、スクリーンリーダーは、選ばれている要素(スコアの一番上の譜表の始まりにある音部記号ということになるでしょう)の名称を与えます。(例えば”ト音記号”といった)要素の名前が読みあげられるのが聞こえ、(例えば、第一小節、第一拍、譜表1といった)位置情報も与えます。用見上げる情報量をカスタマイズすることは現在は出来ませんが、もっとも重要なものを最初にし、それを全部読みあげる前、あるいは残りの部分は無視して、次の要素に速やかに移動できるようにと私たちは試みています。Shiftキーを押する読み上げは中断するのも、役に立つでしょう。
MuseScore内のナビゲーションは音符と休符周りのみに集中していて、音部記号、調号、拍子記号、縦線やその他の要素はスキップします。標準のRight and Left キー操作でスコアの中を移動し、音符と休符(そしてそれに付属する要素を)のみを聞くことになります。しかし、2つの特別なナビゲーションコマンドがあり、スコア全体をよりよく把握するのに有用でしょう。
これらコマンドは音部記号や他のナビゲーションコマンドがスキップする要素を含み、同じ譜表の全ての声部をナビゲートすることができます。一方、Right and Left といった他のナビゲーションコマンドは、意図的に他の声部に変更するまで、その時点で選択されている声部のみをナビゲートします。例えば、2つの声部がある第1小節の第1拍の4部音符にいるとすれば、rightを押すと声部1の次の音符、即ち第2拍、に移動しますが、 Ctrl+Alt+Shift+Right (Mac: Cmd+Option+Shift+Right) を押した場合は第1拍のままで声部2の音符に移動します。その時点の譜表のその時点の拍にある全ての音符を移動した場合に限り、このショートカットキーで次の拍に動きます。スコアの内容を全て知ることができるようナビゲーションをするのに有益であるよう、このショートカットキーは設けられています。
ある要素をナビゲートする際、スクリーンリーダーはそれについての情報を読み上げます。音符と休符に関しては、歌詞、アーティキュレーション、コード記号など、それに付属する要素についての情報も読み上げます。現状で、これら要素を直接ナビゲートする方法はありません。: Up と Down 単独で、あるいは Shift や Ctrl / Cmd を付けても、ナビゲーションでの有効なショートカットにはなりません。むしろ、それらはその時点で選択している音符の音高を変化させます。読もうとしているスコアを、うっかり編集してしまわないようご注意を。 ナビゲーションでは、 Up や Down は Alt オプションでのみ利用可能です。次のナビゲーションショートカットキーの一覧表を参照下さい。
スコアを”水平”移動するショートカットキー:
スコアを”垂直”移動するショートカットキー:
次の要素: Ctrl+Alt+Shift+Right
Alt+Up と Alt+Down は、Ctrl+Alt+Shift+Right とCtrl+Alt+Shift+Left と類似に、スコアの内容を探検する補助となるよう考えられています。一つのコードにいくつ音符があるか、一つの譜表にいくつの声部があるか、スコアにいくつ譜表があるかを知らなくても、これらのコマンドにより"垂直”に動いてゆくことができるのです。
歌詞やコード名といった要素を除き、スコアを読む際に選択フィルタ (F6) を使うことが出来ます。読みたくない要素のチェックを外します。
スペースキーで再生の開始と停止の両方ができます。音符を選択している場合にはその音符から再生が開始し、選択していない場合には再生が最後に停止したところから、初めての再生であればスコアの最初から始まります。
MuseScoreは、練習の為に楽譜の一部を繰り返すことができるよう、ループ再生をサポートしています。ループ再生の”開始” と ”終了” 位置の設定には、再生パネル (F11) を使います。:
表示/再生パネル (F11) を使うと、スコアのもとのテンポを変更できるように、ループ再生と再生のパラメーターを操作できます。
現在、スコアの編集は簡単ではありません。スコアへの記載には多くのスコア要素をマウスで操作しなくてはなりません。加えて、要素間で相反する点に関してMuseScoreの限定的なサポートにより、様々な要素を目で見て手で修正することが必要です。
それに対し、MuseScoreは既定値を十分設け、音符入力の基本を試す場を提供しています。
音符入力モードに入るには、まず入力したい小節に行き、それから N キーを押します。音符入力に関するほとんどがキーボードからできるよう考えられていて、その手順について標準文書が役立つでしょう。MuseScoreが音符入力モードなのか通常モードなのか、曖昧になりがちなことに留意ください。疑問が生じたら ESC キーを押しましょう。もし音符入力モードに居たなら、それから抜けることになります。通常モードに居たなら、そのままですが、何かを選択していた場合にはそれは解除となります。
編集 / 環境設定 / ショートカットキーで、キーボード・ショートカットをカスタマイズできます。時に、補助に特化したショートカットキーや、ショートカットキー定義の保存と使用の方法を提供することがあります。
MuseScore 2.0 は、古楽 (特に中世とルネッサンス期) の記譜を、20世紀以降の商業的な編集に近しく作成する新機能を提供しています。
ルネッサンス期の音楽のほとんどは縦線がなく小節に分けられてはいないため、長い音符を分け、縦線を越えてタイで繋ぐというスコアの外観はかなり異なったものとなります。大きなメロディラインや繰り返されるモチーフを捉えるのは、より難しくなりましょう。それ故、MuseScoreは、音符の長さはそのままとする試験的な表記法を提供しています。この方法は スタイル → 一般... にある スコア セクションの "小節に音価を表示する" チェックボックスをチェックすることで起動できます。
"適用" を押すと、表示は即座に調整されます。
元の記譜 (De Profundis Clamavi for 4 voices by Nicolas Champion)
スタイル変更の前
スタイル変更の後
注:この機能は試験的なものであり、バグがあるかもしれません。サポートしている最長の音価は longa で、付点の longa は引き続き分割されタイで繋がれます。
縦線を除くには、譜表のプロパティのダイアログにある "縦線の表示" チェックボックスのチェックを外します。でも、別のやり方もあります。
縦線が全くないのでは現在の音楽家にとって演奏をするのがより困難となることから、現代の浄書では Mensurstrich と称される妥協が行われ、縦線は譜表を過ぎるのではなく譜表間に描かれることになりました。現在もこの方法が可能です。:縦線をダブルクリックし、下端を下の譜表の一番上までドラッグし、上端を現在の譜表の一番下までドラッグします。こうするには Shift を押したままの詳細モードで行います。その後、その縦線の選択を解除して譜表全体にこの変更を適用します。
数値を手動で変更するには、インスペクターを使うと、より易しいでしょう。インスペクタを起動するにはF8 を押し、縦線を選択します。正しい値は:
既定値 | Mensurstrich | |
---|---|---|
譜表数 | 1 | 2 |
上位置 | 0 | 8 |
下位置 | 8 | 0 |
縦線をスコアやセクションの終わりで既定値に戻したい場合には Ctrl を押したまま行うこと。そうしないと、全ての譜表がリセットされます。
絶対音高という考え方ができる以前は、演奏者は歌曲を歌える範囲に移調するよう求められました。それを助けるべく、音域が含まれることがあり、楽譜の初めにその声部の全音域が記されました。パレットの線セクションの一番下に音域があり、それを音部記号にドラッグします。音域を自動的に検知します。
音域は次のセクション区切りまでの全ての小節が対象で、それ以降は新たな音域が適用されるかもしれません。インスペクタで手動的あるいは自動的に変更可能です。まず、調整するべき音域を選択します。手動で調整するには、最高音と最低音の音高を編集します。自動調整するには、インスペクタの 範囲を更新 ボタンをクリックします。
定量的な記譜法で、拍子記号は小節の長さではなく breve や semibreve の長さを定義します。MuseScore は定量拍子を記号としてではなく表示の方法として、拍子記号プロパティダイアログでサポートしています。記号は単に表示に過ぎず、例えば、2分音符が全音符に対する割合は変えられません。
これらの記号を使う方法の一つは、ルネッサンス期の作曲家が多くの声部を異なった拍子で連符を使うこともなく同時に暑かった方法を真似ることです。全ての譜表が始まりと終わりで一致するよう、譜表毎に拍子を編集します。もし一致しない場合には、最小公母数に小節を大きくします。
De Profundis Clamavi for 5 voices by Josquin Des Prez
Space で、エディターは次の音符・休符に進み、そこで数字付き低音を加えることができます。 中間点へ移動したり、長く継続した数字付き低音に拡張したい場合には、下の グループ長さ を参照してください。
Tab エディターを次の小節の最初に移動
Shift+Space エディターを前の音符・休符に移動
Shift+Tab エディターを前の小節の最初に移動
数字は直接入力します。複数の数字をグループとして積み重ねるには、文字を一つ一つ直接入力し、都度 Enter キーで積み重ねてゆきます。:
臨時記号は通常のキー操作で入力できます。:
入力 | タイプするのは: |
---|---|
ダブルフラット | bb |
フラット | b |
ナチュラル | h |
シャープ | # |
ダブルシャープ | ## |
これらの文字は、エディターを終える時点で、本来の記号に自動的に変換されます。臨時記号は求められるスタイルに従い数字の前あるいは後ろ(3度の音を変化させる場合には、もちろん、3の数字が入るべき場所)に入力すれば、臨時記号は左あるいは右に "ぶら下がって" 表示されます。
スラッシュや斜線付き数字は \, / や + を数字の 後ろ に加える (合体接尾辞) ことで入力でき、エディターを終える時点で、適切な合体記号に変わります。:
組み込まれているフォントは、組み合わせをより普通な形に取り扱います。:
1+, 2+, 3+, 4+ の結果 (もしくは )
そして 5\, 6\, 7\, 8\, 9\ の結果は (もしくは )
/ は 5 とだけ組み合わすことができ、他のスラッシュ付き数字はクエスチョンマークとなるのを、覚えておいてください。
+ は数字の 前 でも使えます。その場合には合体されることはありませんが、そのまま数字の左にぶら下がったの表示となります。
丸い括弧 '(', ')' 四角い括弧 '[', ']' のどちらも、臨時記号、数字、継続線の前後に挿入できます。括弧を加えても、主となる文字の配置には影響しません。
注:
継続線の入力は、その行の終わりに '_' (下線) を一つ加えます。グループ内の各数字に各々の継続線を設けることができます。:
継続線は数字付低音のグループが継続する全体に描くことができます。(ただし、現在は次の段に続けることはできないのは、歌詞の継続線と同じです。)
'拡張' 継続線
時に依り、コードディグリーが2つのグループを跨いで維持されなくてはならず、継続線を次のグループの継続線に続けたいことがあります。例 (両方とも J. Boismortier, Pièces de viole, op. 31, Paris 1730):
1つ目のケースは各グループには各々独自の継続線があります。2つ目は、最初のグループの継続線が2つ目の "中 " に持ち込まれています。
そうするには、最初のグループの文字行の終わりで下線 "__" を2度以上入力します。
数字付低音のグループには長さがあり、薄い灰色の線で表示されます。(もちろん、この線は情報用のみで、印刷されませんし PDF へもエクスポートされません。)
初期的に、グループはそれが付属する音符と同じ長さです。一つの音符に複数のグループを対応させたい場合や、グループを複数の音符に広げたい場合に異なった長さが必要になります。
そうするには、次のキーの組み合わせで行います。
数字付低音の文字を入力することなく、それらのキー組み合わせを何度も押して、前のグループを繰り返し延長させる。
Type: | to get: |
---|---|
Ctrl+1 | 1/64分音符 |
Ctrl+2 | 1/32分音符 |
Ctrl+3 | 1/16分音符 |
Ctrl+4 | 1/8分音符 (quaver) |
Ctrl+5 | 1/4分音符 (crochet) |
Ctrl+6 | 2分音符 (minim) |
Ctrl+7 | 全音符 (semibreve) |
Ctrl+8 | 倍全音符 (breve) |
(数字は、音符の長さと同じです。)
次の2つのケースでは、数字付低音グループの長さを正確に設定することが必須です。:
しかし、プラグインと MusicXML を念頭に、長さは常に所定の値に設定しておくのが実務的に良いでしょう。
既に入力された数字付低音の表示を編集するには:
通常のテキスト編集ボックスが開き、編集を簡単にすべく普通に戻された文字 (臨時記号は 'b', '#' や 'h' に、合体接尾辞は分離して、下線、など) が表示されます。
編集が終われば、Space を押して次の音符に移動して新たな入力をするか、編集ボックスの外をクリックしてそれを抜けます。
Style → 一般... メニューコマンドで、数字付低音のありかたを設定することができます。左側の一覧表から "数字付低音" を選ぶと、次のダイアログボックスが表示されます。
フォント のドロップダウンリストには数字付低音で使える全てのフォントが含まれています。標準インストールでは "MuseScore Figured Bass" の一つだけで、これが既定値のフォントです。
サイズ はフォントのサイズです。それは sp 値であり、: 入力した sp 値が既定値としたて用いられます。; sp 値を小さくしたり大きくするとそれに応じたサイズとなります。
垂直位置 は、譜表の上から数字付低音のテキストの上側余白迄の (sp 値での) 距離です。負の数値であれば (譜表の上の数字付低音が) 上がり、正の数値であれば下がります。 (譜表の下の数字付低音: 譜表を超すには4より大きな数値が必要です。)
行の高さ は各数字付低音のベースライン間距離です。: フォントサイズに対する% で表現します。
各数値パラメーターの関係を、次の図に表します。:
位置合わせにある 上 Top / 下 Bottom のラジオボタンで、垂直方法の位置を選びます。: 上 Topであれば、グループの上の線は主垂直位置に合わせられ、グループはそれに "ぶら下がる" 形になります。 (これが通常の数字付低音記譜であって既定値です); 下 Bottom であれば、グループの下の線が主たる垂直位置に合わせられ、グループはその上に "座る" 形になります。 (ある種のハーモニー分析のための記譜で使われることがあります。):
スタイルの現代 Modern / 古典 Historic ラジオボタンで合体記号の印刷上のスタイルを選びます。2つのスタイルの違いは、次の通りです。:
関連する代替方法と記号の組み合わせが効果を表し適切な配置となるには、数字付低音のテキストが次のルールに従うことが必要です。
これらルールに反した文字入力は処理の対象とはならず、あるがままに保存され表示されますが、レイアウトからは外れます。
Type: | to get: |
---|---|
Ctrl+G | 選択した音符に新しく数字付低音グループを加える |
Space | 編集ボックスを次の音へ進める |
Shift+Space | 編集ボックスを前の音へ進める |
Tab | 編集ボックスを次の小節に進める |
Shift+Tab | 編集ボックスを前の小節に進める |
Ctrl+1 | 編集ボックスを64分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+2 | 編集ボックスを32分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+3 | 編集ボックスを16分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+4 | 編集ボックスを8分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+5 | 編集ボックスを4分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+6 | 編集ボックスを2分音符分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+7 | 編集ボックスを全音符 (semibreve) 分進める、前のグループの長さの設定 |
Ctrl+8 | 編集ボックスを倍全音符 (breve) 分進める、前のグループの長さの設定 |
B B | ダブルフラットを入力 |
B | フラットを入力 |
H | ナチュラルを入力 |
# | シャープを入力 |
# # | ダブルシャープを入力 |
_ | 継続線を入力 |
_ _ | 拡張継続線を入力 |
メニューを [編集] → [環境設定]> (Mac: [MuseScore] → [環境設定]) と進めば、MuseScore の既定動作をカスタマイズできます。
環境設定のウィンドウには複数の操作タブがあります。
すべての設定を既定値にリセット を使えば、環境設定は MuseScore を当初インストールした際の規定値に戻ります。
キャンセル で、変更を適用することなくダイアログを閉じます。
ここでは次のものを設定できます。
キャンバスを使えば、背景や用紙の色・壁紙を設定することができます。規定値で、"背景" は灰色 (RGB 221, 221, 221; Alpha 221) で "用紙" は白です。
このタブには、音符入力モードとMIDIリモートコントロールがあり、次の設定ができます。
MIDIリモートコントロール を指定すれば、パソコンのマウスやキーボードではなく、あなたの MIDI キーボード上のキーで音符・休符を入力したり、音価を選択したり、 音符入力モード に出たり入ったすることができます。規定値はオフになっています。
MIDIキーにコマンドを指定するには:
、MIDI 経由でスコアに音符を入力する際に、コンピューターのマウスやキーボードを使うことなくMIDIキーボードから直接に音符や休符の長さを選らぶことができます。
既定値ではMIDIリモートコントロールのチェックボックスはチェックされずオフになっていて、全てのボタンが灰色表示です。設定をするには、MIDI キーボードを接続して行ってください。
キーの設定を行った後は、音符入力にMIDIキーボードを使うことができます。MIDIキーを押しながら音符入力の ツールバー をみることで、キー設定を確かめることができます。
MIDIリモートコントロールを一時的に作動させないようにするには:MIDIリモートコントロールのチェックを外ずせば、全てのMIDI入力キーが灰色になります。あなたの設定は常に保存されるので、MIDIリモートコントロールをオフとしても設定内容は失われません。
重要:
(1) "クリア" ボタンで、その時点の MuseScore セッションに使っていた緑色ボタンは全て消えますが、ユーザーが設定した MIDIキー設定は保持されていて、次のセッションで再度読み込まれます。
(2) 設定した MIDIキー設定はそれ以後オフとすることはできず緑色ボタンは点灯のままとなりますが、赤色ボタンを再度使って別の MIDIキーで上書きすることができます。
(3) 残念ながら、同じ MIDIキーを誤って2つあるいはそれ以上の音符の入力に割り当てた場合、それら全ての緑色ボタンは点灯しますが、実際に機能するのは1つだけです。上記 (2) の方法で、修正しましょう。
スコアでは次の設定ができます。
I/O は、内臓スピーカー、USB ヘッドセット、ワイアレスといった音楽再生に使うデバイスや、、プラグイン・キーボードなど MIDI 器具を使うかどうかとか、出力を JACK を経由して行うかどうかを設定します。
オーディオインターファイス (API) を設定し、内臓スピーカ/ヘッドフォン・USBヘッドセット・ワイアレスなど、オーディオ再生に使うデバイスを指定することができます。
外部の MIDI 入力デバイスを接続する際、その ID が MIDI Input に表示されます。MuseScore 2.2 からは、そのデバイスが 最初 に接続された際に、MIDI Output オプションを正しく選んでおく必要もあり、それによって、音符入力がと適切なオーディオ再生が可能となります。それを行った後、一旦閉じてから再度プログラムを立ち上げ、変更点を確かめます。
version 2.2 以前の MuseScore では、"MIDI Input" のオプションだけが利用できます。正しい MIDI output は MIDI Input が正しく接続されたばあに自動的に設定されます。
Check these options as required if using the JACK Audio Connection Kit を使う場合には、このオプションを設定します。
他のソフトウェアで作られたファイルをどのようにインポートするかを設定します。
MuseScoreのファイルをどのようにエクスポートするかを設定します。
MuseScore のすべての機能と、その機能に対して既に割り当てられているショートカットキーの一覧が表示されます。一覧表に既にあるものに対して新しいショートカットキーを定義するには、定義 ボタンを押すか、既存の設定をダブルクリックしてから、新たなショートカットを4つまでのキーで入力します。すべての設定を既定値にリセットしたり、特定のショートカットを選んでクリアすることができます。環境設定で一覧されたキーボートカットキーは、メニューの関連コマンドの横に表示されます。
注:キーボードによっては、既定値を含むいくつかのショートカットが使えない場合があります。
ショートカットのリストは印刷したり、画面右下にある 印刷 ボタンを使って pdf など他のメディアにエキスポートすることが可能です。
MMuseScore の開始時にアップデートを自動でチェックするかどうかを設定します。
メニューを [ヘルプ] &rarr [更新の確認] と進めば、アップデートを手動でチェックできます。
"標準" に加えて利用できる符頭は、アドバンス ワークスペース の 符頭 パレットにあります。インスペクタ を経由しても得られます (符頭種類の変更, below) を参照ください)。
注: 符頭のデザインは選択しているミュージックフォント (Emmentaler, Gonville, Bravura) によって異なります。パレットに常時されている2分音符は Bravura フォントのものです。
MuseScore は各種の符頭をサポートしています:
符頭の グループ 変更するには、次のいずれかの方法を使います。
表記上 の長さを変更する必要がある場合 — 即ち、音符の 実際 の長さを変更することことなく、符頭のタイプ を変更:
同じ音高の2つの音符が同じ拍に位置する場合、位置をずらして隣同士となるか、同じ 符頭 を共用します。後者のありかたは、クラシックや指で弾くギターではごく一般的です。
注: このあり方は次のルールによって取り扱われます。:
次のどちらかの方法で、隣接符頭を共用に変えることができます。:
符頭を共用するには、前述の通り、黒丸符頭の8分音符を非表示にするか、その符頭を白抜きのの音符と同じに変えます。
共用する符頭を タブ譜 にペーストした際、隣の弦の異なるフレットに位置付けられる場合があります。その場合、そのタブ譜上の音符をを選択し、キーボードショートカット V かインスペクタを使って "非表示" にします。
Shape notes at Wikipedia.
Ghost notes at Wikipedia.
譜表/パート譜のプロパティ のダイアログボックスを表示するには、譜表をクリックし、"譜表のプロパティ" を選びます。そこで 譜表 の表示の変更、チューニングの調整、移調、楽器の変更などを行うことができます。
version 2.1 の譜表プロパティ・ダイアログ
譜表には使用目的に応じて次の 4 つのタイプがあります。
1a. 標準譜 I.: 撥弦楽器を以外の楽器用の音階譜表
1b. 標準譜_II.: フレット・撥弦楽器を含む楽器用の音階譜表で、弦の数とチューニングのオプションが含まれます。
2. タブ譜: フレット・撥弦楽器用の譜表で、弦上のフレット位置を連続して表示します。弦の数とチューニングのオプションが含まれます。
3. パーカッション譜: 打楽器用の音階譜表
元の譜表がその 楽器 に適切に選択されたものであれば、楽器のダイアログを使って譜表のタイプを変更できます。例えば、標準譜をタブ譜に変えるには撥弦楽器でなくてはなりません。類似に、標準譜をパーカッション譜に変えるには元の譜表が打楽器に適切なもの、といった具合です。
譜表のプロパティのダイアログにあるオプションのほとんどは全タイプの譜表に共通ですが、1~2点、その譜表特有のものがあります。
次のオプションはすべてタイプの譜表に共通です。
スコアの上で直接的にこの値を変えることができ、
1. Shift キーを押しながら、
2. 譜表の空の場所をクリックし、譜表を上下にドラグします。
注: 一つの段だけ譜表の間隔を変更したい場合には、 区切りとスペーサー を参照ください。
パート名
そのパートの名。 ミキサー と 楽器 ダイアログ (I) にも表示されます。
楽器名称
スコアの最初の段でその譜表の左側に表示される名称。その名称は version 2.1 であれば、テキストオブジェクト として編集ができる場合があります。テキスト編集 を参照ください。
楽器略称
スコアの後の段で、その譜表の左側に表示される名称。version 2.1 では、テキスト・オブジェクト として楽器略称を直接編集可能です。: テキスト編集 を参照ください。編集結果は スコア全体 に影響します。
使用可能な音高の範囲
環境設定→音符入力モードで "使用可能な音域外の音符に色を付ける" を指定していれば、この範囲外の音符はスコア上、赤く表示されます。
操作矢印 (version 2.1)
譜表プロパティウィンドウの左下にある ↑ と ↓ のボタンを使えば、以前の・次の譜表に移動できます。
上記の共通オプションに加え、撥弦楽器の譜表には次の特有なプロパティがあります。
高度なスタイルのプロパティ... ボタンをクリックすると、その譜表の高度オプションにアクセスできます。
以下の図で、譜表タイプ毎、どのようなダイアログであるかを示します。
標準譜:
パーカッション譜:
タブ譜 ー フレットの表示形式:
タブ譜 - 音価:
その他にボタンも用意されています。:
作業中の譜表に適用可能な譜表のテンプレートが全て表示されます。
注: スコアは当初段階で、予め定義した17の雛形を元に作成されます。ここでいう雛形は Templates とは異なるものであり、標準が1つ、パーカッションが3つ、タブ譜が13 です。各ひな形は特定の目的に対し十分標準的です; 各雛形は他に影響することなく変更することができ、特定の目的をもった新たな雛形を作成することもできます。
譜表プロパティの全てを選択したテンプレートのプロパティに設定します。
現在のスコアの設定を新たなテンプレートとして追加します。 (未だ導入されていない)
変更を適用して、ダイアログボックスを閉じます。
変更を使わず、ダイアログボックスを閉じます。
フレットの表示 は、数字あるいは文字で指板上の音符の位置を表します。以下プロパティでフレットの位置の表示を定義します。
弦の線がフレットマークに重なるか、分断するか。
数字のフレットマークで線を分断する場合の例
文字のフレットマークが連続する線に重なる例
上下逆のタブ譜で、数字のフレットマークを連続する線の上に表示する場合の例 (上の数字の例と内容は同じ)
このグループのプロパティは、音価を示す記号の表示を定めます。
スコアの一部を、現状のパラメーターを適用したタブ譜の形式で表示します。
スコアのどこからでも、一つの楽器を違う楽器へ変更することができます。次の手順で、新しい楽器へ、音、名称、移調の有無が即座に設定できます。
譜表途中での楽器の変更 と混同しないように。
ピアノ譜では、へ音記号とト音記号の2つの譜表に広がって曲のフレーズが記載されるのが普通です。
MuseScore では次のように入力できます。:
Ctrl+Shift+↓ で選択した音符あるいはコードを下の譜表に移動します。 (Mac: ⌘+Shift+↓)
注: この方法はコードの全ての音符を移動し、コードのうちの一つの音符だけというわけにはゆきません。そのまま残しておきたい音符がある場合には、声部 を使ってください。
連桁を調整したい場合には、連桁をダブルクリックしてハンドルを表示させます。 キーボードの矢印キー を使うか、そのハンドルをドラグして連桁の角度や位置を調正します。
従来からの音符入力モードである ステップタイム と リピッチ の2つに加え、version 2.1 では 新たな 音符入力 モードが利用できるようになりました。それらの機能は、音符入力ツールバーの音符入力ボタンの隣にある小さなドロップダウンメニューからアクセスできます。
これは MuseScore が当初から採用している音符入力の方法です。マウス・キーボードを使い音価を選んでステップタイムモードに入り、マウス・キーボード・MIDI キーボード・バーチャルピアノを使って音高を指定します。
より詳しくは 音符入力の基本 をご参照ください。
リピッチ モードでは、音符の音価を変更することなく音高を修正することができます。(臨時記号: 音高の変更 とは異なります。)
リピッチ 機能を使えば、同じシークエンスの既存のフレーズをコピー・アンド・ペーストし、それをリピッチすることで新たなフレーズを作り出すこともできます。
リズムモードでは、キーを一度押すことで音の長さを入力できます。リズムとリピッチモードを組み合わせると、音符入力を効率的に行うことができます。
リアルタイム・モードでの基本は、MIDIキーボード (あるいは MuseScore の 仮想ピアノキーボード) で演奏し、それを記譜することができます。しかし、現時点では次の制限があることをご了承ください。:
一方で、これらの制限により MuseScore の想定作業範囲が限定できることになり、リアルタイム・モードの信頼性を維持するのに役立っています。
リアルタイムの自動バージョンでは、メトロノームのクリックに従った固定のテンポで演奏します。そのテンポは、メニューから: 編集 → 環境設定... → 音符入力モード (Mac: MuseScore → 環境設定... → 音符入力モード) で調整できます。
キーを放すと即座にスコアでの動きが止まります。休符を入力するなどスコアを次に進ませたい場合には、リアルタイム高度ショートカットReal-time Advance shortcut を使ってメトロノームを開始します。
リアルタイムの手動バージョンでは、キーやペダルをタップしてあなたのテンポを示す必要があります。ただし、自由なスピードで良く、一定である必要はありません。 テンポを設定する初期設定のキー ("リアルタイムアドバンス" と呼びます) は10キーパッドの Enter (Mac: fn+Return です。が、これを MIDIキー あるいは MIDIペダル に変更することをお勧めします (下記 参照)。
リアルタイムアドバンス・ショートカットは、手動のリアルタイム・モードにおいて拍を打つため、児童のリアルタイム・モードにおいてメトロノームの開始のため、に用いられます。 スコア上の入力位置を更に進めることから "リアルタイムアドバンス" と呼ばれます。
リアルタイムアドバンス・キーの初期設定は10キーパッドの Enter (Mac: fn+Return), キーですが、 MuseScore の MIDI リモートコントロール を使って MIDIキー あるいは MIDIペダル に変更されるようお勧めします。MIDI リモートコントロールは、メニューから: 編集 → 環境設定... → 音符入力モード (Mac: MuseScore → 環境設定... → 音符入力モード) と進みます。
他には、USB型フットスイッチやコンピュータ・ペダルなど、キーボードでのキー操作ができるものがあり、それに10キーパッドの Emter キーの機能をさせることができるものがあります。