MuseScore ではいろんな方法で記譜ができ、簡単に 入力デバイス や 入力モード を変えることができます。
ニュー・スコア・ウィザード を終えると、新しいスコアの小節全てが全休符で埋められた状態です。
小節に音符を入力してゆくにつれ、全休符はその小節の残り部分を埋める休符に代わってゆきます。
MuseScore では 声部 を使って同じ拍に異なるリズムを並行させることができます。
この項では、コンピュータ・キーボードを使って音符・休符を入力する基本を紹介します。打楽器については、ドラム記譜 で詳しく説明します。
最初に、音符入力を開始する位置の音符・休符を選択します。開始位置を指定しない場合、カーソルは音符入力を開始した時のスコアの位置になります ("ステップ2" 参照)。
次のどちらかの方法を使って 音符入力 モードに入ります:
音符入力 モードを抜けるには、次のいずれかの方法を使います:
音符入力 モードのまま、次のどちらかの方法を使って選びます:
注: 連符の入力については 連符 を参照ください。
音符入力モードではなくても、音符・休符を選択している状態にある場合であれば、この方法が使えます。新しくスコアを作成したときには自動的に音符入力モードになってスコアの最初に位置しますから、音符入力モードに入る操作は要りません。
注: MuseScore での音符入力は既にある音符・休符を 上書き します。挿入 したい場合には、コピーと貼り付け を使うなどして、予め場所を開けておきましょう。またどこでも 小節の操作: 挿入) を行うことができます。
コンピュータ・キーボード はもちろんのこと、音符・休符の入力に マウス, MIDI キーボード や 仮想ピアノキーボード を使うことができます。
この項では上記の 音符入力の基本 を更に拡張するとともに、コンピュータ・キーボードでの音符・休符の入力に利用可能なコマンドの全てを説明します。
音価 のショートカットキーは次の通りです:
対応する文字をキーボードでタイプすることで音高を入力: C D E F G A B C とタイプすると:
注: キーボードを使っての音符入力では、MuseScore は最後に入力した音符の音高に近い上下位置にします。
休符を入力するには "0"(ゼロ) をタイプします。例として C D 0 Eと入力すると次のようになります。
注: ツールバーでで選択して音価は、音符・休符の両方に適用されます。
付点を付けるには、音価を選んだ後に . キーを押します。
例として 5 . C 4 D E F G A と入力すると:
音符を半音上・下に移動するには:
音階で1音上・下に移動するには:
1オクターブ上・下に移動するには:
上記のように矢印キーを使って音符を上下させると、必要な臨時記号は MuseScore が自動で生成します。臨時記号を手動で加えるには 臨時記号 を参照ください。
既に入力した音符にコードとなる音符を加えたい場合:
例として C D, Shift + F, Shift + A, E F とタイプすると:
注: 異なる長さの音符を重音とするには、別の 声部 が必要です。
他にも音符入力モードで利用できる便利なショートカットキーがあります:
マウスを使っての音符入力は易しいですが、沢山の音符を入力するには早さ不足かもしれません。
ツールバーで音価を選び、スコア上でクリックして音高を定めます。音符入力モードでカーソルをスコア上で動かすと、その時点で加えることになる音符・休符のプレビューが示されます。
MIDIキーボードを使って音符を入力することもできます。
これで、MIDIキーボードで押した音がスコアに入力されます。
注意: MIDIキーボードでは単音入力または同時打ちで和音を入力できます。この入力モード(多くの場合「ステップタイム入力」と呼ばれる)は高速かつ信頼性も高いです。他の記譜ソフトでは、演奏をそのまま記録する「リアルタイム入力」と呼ばれる機能を搭載する製品がありますが、一般的にこの方法は信頼性に欠けます。MuseScoreは音符入力の正確性を重視しています。
複数のMIDI機器が接続されている場合、MuseScoreで使用する装置を選択する必要がります。手順は、メインメニューから 編集 → 環境設定... (Mac: MuseScore → 環境設定...)と進みます。環境設定ダイアログでは、I/Oタブを開き、”PortAudio"の設定を使用するMIDI機器に変更してください。
ピアノキーボード を画面に表示させ、それを使って音符入力をすることもできます。
音符入力の方法は、MIDIキーボード と類似しています。単音なら該当するキーをクリックします。コードを入力するにはまずコードのうちの1つの音を入力し、Shift (version 2.1 より前なら、Ctrl (Mac: Cmd) を押したまま他の音をクリックします。
ステップ・タイム とリピッチ モードに加え、MuseScore 2.1 では他に3つの入力モードがあります(下記のリンクをご参照)。これら全ては音符入力ツールバーの左にある "N" ボタンをクリックすればアクセスできます。
演奏可能音域内の音符は黒の音符で表現されますが、通常の音域を超えている音符は赤で表現されます。いくつかの楽器では奏者の技量により演奏可能な音域が違うため、初心者やアマチュアレベルでは演奏困難な音域を暗い黄色で、プロでも通常演奏できない音域は赤で表現されるように設定されています。
この色付けは、画面上での確認用であるため、印刷する場合は通常の色(黒)になります。音符への色付けを停止するには、メインメニューから 編集 → 環境設定... (Mac: MuseScore → 環境設定...)と進み、音符入力 タブを開きます。そして、"使用可能な音域外の音符に色を付ける" のチェックを外します。
初期設定では通常サイズの70%の大きさです。この設定を変更するには、スタイル → 一般 → サイズ の "小音符のサイズ" で行います。
一つの音符・休符の長さを変更するには:
長さが長くなる場合にはそれに続く音符や休符を上書きすることになり、長さが短くなる場合には続く音符・休符間に休符が追加されます。
例: 16分休符3つを1つの付点8分休符に変える場合:
長さがより長くなるので、それに続く2つの16分休符を上書きします。
一つの音符の音高を変更するには:
異名同音に変えるには、その音符を選択し J コマンドを使います。詳細は 臨時記号 を参照ください。
あるフレーズの音符すべてを一定の音程で変更するには、移調 を使います。
あるフレーズを、リズムはそのままで別の音高のフレーズに変更するには、リピッチ モード を使います。
不適切な臨時記号を多く含んでいる場合には、自動補正コマンドを試してみましょう(see 臨時記号: 自動補正)。
同じ音価で休符を音符に変えるには:
同じ音価で音符を休符に変えるには: