コード記号

最終更新は 5 ヶ月前
この翻訳は古くなっています。英語版を見て参考にしてください: Chord symbols

    概要

    コード記号は、音楽の和音とそのハーモニーを表す省略形です。

    MuseScore は次の記譜をサポートしています:

    コード記号をスコアに加える

    コード記号を入力

    1. 開始する音符、スラッシュ音符、か休符を選びます。
    2. Ctrl+K (Mac: Cmd+K) を押します 。カーソルが譜表の上に位置され、入力できる状態になります。
    3. 次の文字を使用してコード記号を入力します。
      • ルート音: a、b、c、d、e、f、g  (コード記号の入力を終えると、小文字は自動的に大文字に変わります。)
      • シャープ: # (ハッシュ).
      • フラット: b (小文字の「b」)
      • ダブルシャープ: x (小文字の「x」) か ## (ハッシュを2 つ)
      • ダブルフラット: bb (小文字の「b」を2つ)
      • ナチュラル: Ctrl+Shift+H を使うこともできます。
      • スペース: Ctrl+スペース (Mac: Alt+スペース );
      • その他の記号については下記 コード記号の構文 をご覧ください。
    4. カーソルを次のコード/休符/ビートに移動するには、Space を押します。 カーソルを移動する他の方法については、下の ナビゲーション コマンド を参照ください。
    5. Esc を押してコード記号モードを終了します。

    コード名と臨時記号

    コード記号を終えると、入力されたすべての文字が自動的に正しい形式に変換されます。小文字で入力された ルート音 は大文字に変わります (代替オプションについては、自動大文字化 を参照してください)。また、臨時記号 に入力された文字は、自動的にプロフェッショナルな字体に変わります。たとえば、"#" (ハッシュ文字) は自動的にシャープ記号 (♯) になります。 U+266F (シャープ記号 ♯) や U+266D (フラット記号 ♭) などの Unicode 文字を入力したり、コピー アンド ペーストしたりしないでください。MuseScore はそれらをコード表記で正しく可視化できないためです。

    ナビゲーション コマンド

    以下は、コード記号入力モードでカーソルを移動するために使えるキーボード ショートカットの概要です。

    アクション コマンド (Windows) コマンド (macOS)
    カーソルを次の音符、休符、または拍に移動 Space Space
    カーソルを次の拍に移動 ; (セミコロン) ;
    カーソルを前の音符、休符、または拍に移動 Shift+Space
    カーソルを前の拍に移動 : (コロン) :
    カーソルを次の小節に移動 Ctrl+ Cmd+
    カーソルを前の小節に移動 Ctrl+ Cmd+
    音価 の数値でカーソルを移動 Ctrl+1-9 Cmd+1-9
    コード記号の入力を終了 Esc Esc

    コード記号の構文

    MuseScore は、コード記号で使用される略語のほとんどを認識します:

    • メジャー: M、Ma、Maj、ma、maj、Δ (三角形の場合は tˆ を入力します)
    • マイナー: m、mi、min、-
    • ディミニッシュ: 薄暗い、° (小文字の o を入力、Jazz スタイル を使う場合は ° と表示、その他は o、ギリシャのオミクロン)
    • ハーフディミニッシュ: ø (0、数字のゼロを入力、Jazz スタイル を使う場合は ø、それ以外の場合は 0 (ゼロ) と表示されます)。 または、もちろん、mi7b5 などの略語を選択することもできます。
    • オーギュメント: aug.、+
    • 次の省略形も有効です。b9 または #5、sus、alt、および no3 などの 拡張形変形。 C7/E などの 反転スラッシュコードカンマ; コード記号の一部か全部を囲む 括弧

    コード記号の編集

    既存のコード記号は、通常のテキストと同じ方法で編集できます。詳細については、テキストの入力と編集 を参照ください。

    ローマ数字分析を入力

    Figured bass と混同しないように。

    ローマ数字分析 (RNA) システムは、コードを大文字と小文字のローマ数字 (I、ii、III、iv など)、上付き文字、下付き文字やその他の修飾記号で表す音楽分析の一種です。調に関係なく、作曲のハーモニーを記譜し分析するために使われます。

    : MuseScore は RNA の正しいフォーマットを提供するために、専門のフォント Campania を使います。これは無料でオープンソースです。

    RNA を入力する

    1. 開始する音符を選びます。
    2. メニューから、追加→テキスト→ローマ数字による和製分析を選びます。 または、環境設定; で同じことを行うキーボード ショートカットを設定します。
    3. 次のように、コードの RNA 記号を通常のテキストと同じように入力します。
      • メジャーコード: 大文字のローマ数字
      • マイナーコード: 小文字のローマ数字
      • ディミニッシュコード: o (小文字)
      • ハーフディミニッシェコード: 0 (ゼロ)
      • オーグメントコード: +
      • 分数コード: 1 桁の数字を 3 つまで入力します。一番上の音符を最初に入力してください。
      • 臨時記号: シャープの場合は #、フラットの場合は b、ナチュラルの場合は h を入力します。 これらはすぐに適切な (そして上付きの) に変わります。臨時記号の入力 上記 を参照してください。
      • _ 文字が翻訳されたり、上付き文字になったりしないようにするには、文字の前にバックスラッシュ "\" を付けます。 これは、たとえば、リテラル文字 "b"、"h"、ハッシュ記号 "#"、または上付きでない数字などを追加するために使えます。
      • アルファベットa,b,c,dによる反転表記は上記の方法で作成できます。
      • 64などの臨時記号のないアラビア数字を縦に並べた反転表記は 後述のRNAの例にある方法で作成できます。
      • 縦に並んだアラビア数字に臨時記号を交えた例えば6#3の反転記譜は サポートされていません。代替の手順は代わりに Figured bass テキストを作るか、または、別のテキスト オブジェクトを作って、手動で所定の位置に微調整 します。
      • その他の記号については 下の画像 をご覧ください。
    4. カーソルを前後に動かして、他のコードの記号の入力または編集を続けます。
    5. RNA が完成したら、Esc を押すか、スコアの空白部分をクリックして終了します。

    RNA 入力は、コード記号と同じナビゲーション用のキーボード ショートカットを提供しています (上記 参照)。

    RNA の例

    次のように入力すると、
    rna_1.png

    こうなります。
    rna_2.png

    ナッシュビルナンバーを入力する

    ナッシュビルナンバー システム(NNS) は、コード文字ではなく音階に基づいてコードを表す便法です。これにより、同じコード表を任意のキーで演奏できます。

    ナッシュビルナンバー システムの入力を始めるには:

    1. 開始する位置の音符を選んで、
    2. メニューから、追加→テキスト→ナッシュビルナンバーを選択します。

    標準的なコード記号と同じように、ナッシュビルナンバー システムを普通に入力することができ、MuseScore は記号を認識して適切にフォーマットするために最善を尽くします。標準のコード記号 (例: Space上記 を参照) を入力する際のナビゲーションに使するショートカットは、ナッシュビルナンバー システムでも使えます。
    Nashville Number example

    コード記号を整列

    スタイルメニューを使って

    全ての コード記号 のデフォルトの垂直方向の配置は、スタイルメニュー、フォーマット→スタイル→文字スタイル→コード記号、で設定できます。

    または、プロパティ パネルの 見た目 セクションから同じことを行うことができます。(デフォルト設定の保存と復元 を参照)

    これによりコード記号の行が不規則になる場合は、(フォーマット→スタイル→コード記号 の Max shift above/Max shift below を変えて、記号を整列させてみてください。

    プロパティパネルを使って

    見た目 をクリックして "オフセット" 値を変えることで、選択したコード記号を揃えることができます。および/または プロパティ パネルテキスト セクションで "整列" や "位置" を変更します。

    コード記号を移調

    移調楽器

    移調楽器の譜表にコピーされたコード記号は、同じ小節で自動的に移調されます。たとえば、フルート パート (移調なし) から B♭ クラリネット パート (記譜された音より1度低い) にコピーされた A7 のコードは、B7 のコードに移調されます。

    ただし、ギターのフレットボード ダイアグラムに関連付けられたコードは、自動的には移調されませんので、注意ください。

    移調ダイアログ

    移調 ダイアログを使うと、デフォルトでコード記号が自動的に移調されます。これが必要ない場合は、同じダイアログで "コード記号を移調" オプションのチェックを外すことができます。

    カポのフレット位置

    カポのフレット位置 プロパティは、スコア内のコード記号を (再生に影響を与えずに) 自動的に移調し、既存のコード記号の後に括弧で囲みます。目的は、カポ楽器で別の伴奏を提供することです。

    適用するには、フォーマット→スタイル→コード記号 を選んで、カポのフレット位置 スピン ボックスで数値を入力します。

    コード記号のスペルを変える

    デフォルトでは、MuseScore はコード記号に文字名を使用します。他の音名スキームが使われている地域のユーザーは、スコア内のすべての コード記号 を変更できます。

    コードスペリング システム

    メイン メニューから、フォーマット→スタイル→コード記号 を選びます。次に、スペル セクションで次のラジオ ボタンのいずれかを選びます。
    * 標準: A、B♭、B、C、C♯、…
    * ドイツ語: A, B♭, H, C, C♯,…
    * 全てドイツ語: A、B、H、C、Cis、…
    * ソルフェージュ: ド、ド♯、レ♭、レ、…
    * フランス語: Do, Do♯, Ré♭, Ré,...

    自動大文字化

    デフォルトでは、MuseScore は、大文字または小文字のどちらで入力されたかに関係なく、終了時にすべての音名を自動的に大文字にします。メイン メニューから、フォーマット→スタイル→コード記号 を選び、次のオプションから選択します。

    • 小文字のマイナーコード: c、cm、cm7、...
    • 根音を小文字に: C/e,...
    • すべて大文字: DO、RE、MI、...

    自動大文字化を完全にオフにすることもできます。この場合、音名は入力したとおりに表現されます。

    Changing appearance of chord symbols

    [To do]

    • Font settings
    • Style settings for appearance, scaling/offset

    コード記号の再生を変える

    再生を有効・無効に

    再生コントロール の右側にある歯車アイコンをクリックし、コード記号を再生 を解除/選択することで、スコア内のすべてのコード記号の再生を無効/有効にできます。

    プロパティ パネル一般 セクションで 再生 のチェックを外す/チェックすることで、選択したコード記号の再生を無効/有効にすることもできます。

    再生をカスタマイズ

    スコア内のすべてのコード記号のデフォルト再生設定は、フォーマット→スタイル→コード記号再生 セクションで利用できます。 .

    Chord symbol playback settings (Style menu)

    プロパティ パネルの _一般__ タブで、選択したコード記号の再生をカスタマイズすることもできます。

    • 解釈: 表記の通り、ジャズ
    • ボイシング: 自動、朱恩のみ、クローズ、ドロップ 2、6音、4音、3音
    • 範囲: 次のコード記号まで、小節の最後まで、音価の最後まで

    譜表にコードボイシングを生成する

    MuseScore では、選択したコード記号から譜表にコードを生成できます。これらコードのボイシングは、コードの 再生設定 (上記) に依存します。

    コード記号の選択を実現するには:

    1. コード記号を選びます。
    2. 選択範囲内のコードを右クリックします。
    3. コード記号を再現するをクリックします。
    4. オプション。"カスタム オプション" にチェックを入れ、必要に応じてオプションを設定します。
    5. OK をクリックします。

    コード記号のプロパティ

    コード記号に固有のプロパティ (つまり再生) は、上記の コード記号の再生を変える の説明の通りです。

    その他の固有ではないプロパティについては、プロパティ で詳しく説明しています。

    コード記号のスタイル

    スコア内のすべての コード記号 のデフォルト プロパティは、フォーマット→スタイル→コード記号 から編集できます。

    コード記号のスタイル メニューには、次の見出しが含まれています。

    見た目

    • スタイル: 標準ジャズユーザー定義 の 3 つのオプションが利用できます。

    標準 スタイルでは、コード記号テキスト スタイルによって決定されるフォントを使用し、コード音は単純にレンダリングされます。

    Standard chord symbols

    ジャズ スタイルでは、MuseJazz フォントが手書き風に使用され、独特の上付き文字やその他の書式設定特性を備えています。Jazz テンプレートのいずれかを使う場合、Jazz スタイルがデフォルトで選ばれます。
    Jazz chord symbols

    カスタム スタイル オプションを使うと、独自のカスタマイズされたコード記号スタイル ファイルを使えます (上級ユーザーのみ)。

    • エクステンションスケーリング/モディファイアスケーリング: コード エクステンションまたはモディファイアのサイズに影響します。
    • エクステンションの縦オフセット/モディファイアの縦オフセット: コード記号拡張または修飾子の垂直位置に影響します。

    スペル

    上記の コード記号のスペルを変える を参照ください。

    配置

    フレットボードダイアグラムまでの距離: フレットボードダイアグラムと上記のコード記号との間の距離
    コードの最小間隔: コード間で許される最小距離
    最大の縦線の距離:
    Maximum shift above/Maximum shift below: 垂直方向の配置が不規則なコード記号を並べるために使われます。必要な外観が得られるまで実験してください。

    再生

    上記の 再生をカスタマイズ を参照ください。