テンポ
テンポマーク は基本とアドバンス ワークスペース のテンポ パレット にあります。メトロノーム・マークのように掲載されていますが、あなたの望むテンポや表現を表示するように編集することができます。再生はテンポマークに従って行われます。再生時のテンポは、表示・非表示を問わずスコアのいたるところに配したテンポマークにより変化します。
テンポマークを加える
次のいずれかの方法を使います。
- 音符あるいは休符を選択し、キーボードショートカット Alt+Shift+T を押します。
- 音符あるいは休符を選択し、 メニューバー から 追加→テキスト...→テンポマーク を選びます。
- 音符あるいは休符を選択し、テンポ パレット の中の適切なメトロノームマークをクリック(Ver.3.4の前まではダブルクリック)します。
- テンポ パレット のメトロノームマークを直接に音符あるいは休符の上にドラグ・アンド・ドロップします。
注:メニューあるいはキーボードショートカットでテンポマークを加えた場合、拍を示す音符は自動的に拍子記号に応じたものとなります。パレットから適用した場合のメリットは、拍を示す音符を 自分 で選べる点です。
テンポを編集
スコアに既にあるメトロノームマークのテンポを変えるには:
- そのテンポマークで 編集モード に入り、
- 必要なメトロノーム数値や拍音符を編集し、
- 編集モードを抜けます。
インスペクタ で既存のメトロノームマークのテンポを上書きすることもできます。
- テンポマークを選択し、
- インスペクタ の テンポテキスト セクションにある "テキストに従う" のチェックを外します。
- その下にある "テンポ" の項で望む再生テンポを設定します。
注: 再生パネル のテンポ設定が 100% 以外なら、再生はより速く・遅くなるでしょう。
テンポテキストを編集
テンポマークは 編集でき、テキスト オブジェクトと同じく書式の編集が可能です。テキストプロパティやテキストスタイルの設定については、テキストスタイルとプロパティ をご参照ください。
メトロノームマークで指定されたテンポは、Andante や Moderato といった表現などで上書きされたとしても、通常は存続します。単純なメトロノームマークに更にテキストを、 例えば次のように追加することができます。
テンポマークを上書きする
指定された テンポ を一時的に上書きすることが可能で、再生パネル を使ってどんなテンポででも再生することができます。
-
再生パネルを表示: 表示→再生パネル あるいは F11 (Mac: Fn+F11):
-
テンポのスライダーを上下します。テンポは、BPM 絶対値と、テンポマークに対する現在のテンポの相対値 % の両方が表示されます。
注: BPM は常に計測され、実際の拍子記号でのあり方とは異なり、毎分に対する4分音符の拍数として表示されます。
リタルダンドとアッチェレランドの再生
スコアにテンポマークを加えて非表示にすることで、 リタルダンド ("rit.") や アッチェレランド ("accel.") を模擬的に再生することができます。演奏家への印刷上の指示は 譜表/段テキスト として加えます。
次の図の例で、元のテンポは通常の 110 BPM (毎分拍) です。ritardando の指定位置でテンポを各小節の最初の音符で 10 BPM づつ下げます。テンポの各変更を インスペクタ で 表示 のチェックを外して非表示にすれば、印刷版のスコア上は ritardando だけが表示されます。
この手順を自動化した プラグイン が開発されています。: TempoChanges
フェルマータ
アーティキュレーションと装飾 パレットにあるフェルマータには タイムストレッチ プロパティがあり、インスペクタ を介して設定できます。このプロパティの初期値は 1.00 です。MuseScore での再生で通常の倍の長さににしたい場合、そのフェルマータをクリックし、"タイムストレッチ" を 2.00 に設定します。これは 縦線に適用したフェルマータ においては、伸ばすべき長さというものが縦線にはありませんので、機能しません。